何をするにもイヤイヤで、どう接したらいいの?~イヤイヤ期の対応~
◇行動の意味
自我の芽生え=子どもの独立宣言です。
今まではママとの一体感から、何でも理解されてきましたが、自我が芽生えると、自分自身の意思や感情がはっきりしてきます。
「ごはんにしようか?」と誘えば「イヤ」
「寒いから上着を着ようね」といえば「イヤ、着ない」と逃げていきます。
「僕はこうしたい」「私はこれが好き」など、何でも自分で決めたいと願い、大好きな大人にぶつかっていく体験をすることになります。
大人のいっていることはわからなくはないけれど、今は大人の言いなりには行動したくない。自分なりの心の世界の誕生を意味します。
大人としては、大人のいうことを聞かなくなった、「扱いにくい子になった子」と困った姿として見てしまいがちです。
自己主張するようになってきたことを大切に認めていきたいものです。
要求が通らなければ、泣き叫ぶっこともあるし、大声をあげることもあります。
かといって、何でも言いなりになるのはNG!
子どもの主張を受け止めたうえで、お互いに折り合いをつけることを教えていきましょう。
◇対応法
“お互いに折り合えるところで約束をする”
この時期は、他者とぶつかり合い、自分の思っていることと大人の思っていることが違うことに気が付くことが大切。また、自分の要求が常に通るわけではないことを学ぶチャンスです。
信頼できる大人とぶつかり合い、人との葛藤を切り抜けることを知っています。かといって、自我が芽生えてきた子どもに、「そんなことをいっちゃダメよ」、「ちゃんと言うことを聞きなさい」と一方的に叱ると、単なる親子戦争で終わってしまい、せっかく芽生えてきた自我の芽を摘み取ってしまいます。
まずは、イヤイヤを受け止め、頭から否定しないで、なぜ嫌なのかを理解しましょう。
例えば、「ごはんはまだ食べたくないんだ。パズルがやりたいんだね」といった具合に。
子どもの気持ちを代わりに言葉で表現してあげましょう。
そのうえで、「でも、お母さんは時間が遅くなっちゃうから、もう食べてほしいの。これだけやったら、食べようね」と、親の考えを伝えます。
子どもは要求が通らなくても、ひとりの人間として尊重されている、気持ちがわかってもらえている、と伝われば、我慢できるようになっていきます。
自己主張や長泣きはわがままではなく、混乱しているだけなので、
「困っているのね。どうしていいかわからなくなってしまったのね」と大人が待ってあげれば、気持ちが収まって、周りの状況が見られるようになります。
折り合いをつけるとは=会話すること、のはじまりです。
親の考えをちゃんと伝えていくことで、人の気持ちを大切にしよう、という心も育っていきます。