人の育ち

ヨーロッパで昔、やるせない実験が行われたそうだ。

町中に捨てられていた赤ちゃんを

当時の王様は2つのグループに分けた。

Aグループの赤ちゃんには、ミルクをあげる時

必ず抱き上げて声をかけ、目を合わせ、

Bグループの赤ちゃんには、抱き上げず、声もかけず、

目も合わせず、触れることなくただただミルクを与えた。

愛を与えて育てた子どもと、与えずに育てた子どもはどう違うのかという悲しい実験…

 

その実験は失敗した。

 

目も合わさず、声もかけず、

一切触れることなく、抱きしめることもなく

ただただミルクを与え続けた赤ちゃん全員が

大きくなる前に亡くなった。

 

この実験で分かったこと。

 

人は、食べ物や飲み物だけでは生きていけるのではないということ。

愛されなければ命は止まるようになっている。

つまり、今、生きているということは、誰かに愛されてきた証。

 

たしかに、親の愛の深さや与えられ方はそれぞれ違う。

両親とも、仕事が忙しかったり、片親の人もいれば、

暴力を受けた人もいるかもしれない。

でも、今、自分が生きているということは、

誰かが声をかけてくれたから。誰かが愛してくれたから。

 

肉体を持つことは、可能性を与えられたということ。

生きている限り次の誰かの力になれるということを

一生忘れずに生きていこう。

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