長時間保育をしていくうえで保育士が心掛けていること

上の写真はラキューといういわゆるレゴのような組み立て式のブロック。
3歳の女の子が初めてこのブロックに触れて、初めて作った作品。

Yちゃんは乳児期は病院内に併設されている企業型保育園で育ち、幼児になり園庭も広く、園児数も多い我が園に入園した子。
保育の利用時間は朝7:40~夜19:00まで。そう利用時間が長いのです。

日本の子どもの保育利用時間は他国に比べて、長すぎる。
ハンガリーの保育をモデルにしている我が園ですが、ハンガリーでは大体の子どもは15:00前後に迎えになるのです。

育児期間の両親には、育児するための時短制度の福祉が確立されており、経済的にも精神的にも“育児期間を国全体で保障する”という考えが根付いているのです。幼い子をもつ人は戦力外と内心は思ってしまう企業体質もなく堂々と両立できるのでしょう。

 

まだまだ、日本の育児は、育児していない人間と同等に働きながら、かつ、育児する(親)とういう役目を加算される。
つまり育児するということは、仕事人としての自分に加えて親業という二つの役目が重なるだけ。単純に時間が消耗される。

仕事に加え、日々のお迎え・世話を成していく。
労働と子育てを両立させるためには保育時間が長くなることは今の日本では致し方ないのです。

Yちゃんに限らず、12時間近い保育時間の子どもはたくさんいるのです。

6:00時床
7:30出発
7:40登園。

19:00降園
7:30夜食
20:00風呂
21:00就寝
この生活を7日間続けている。

当然の子どもの欲望として「早くお迎えに来てほしい」と親に懇願したり、「休みたい。」という。

大人の事情として突然休むことはできないし、生活のために仕方ないのだと、思考を強制できるが子どもいとってそんな事情の見通しは理解できず、怒りになる。

そのため保育士は生理的欲求(食事・眠り・動きたくなる気持ち・環境)を場面に合わせて変え、子どもの本能の満足を追い求めて試行錯誤していく。

動的な欲求(走りたい・大きな声だしたい)の後は静的な欲求がやってくる。
静的欲求のときは文学(絵本・ものがたり等の目で追うもの)やレゴ・ブロック・絵描き・粘土 等の手先の刺激が欲しくなる。

その欲求に沿ったタイミングで、提供したり、興味をそそる言葉を添えることで子どもの集中力は最大化する。

子どもの特徴・性格も考慮しつつ、人間本来の欲求(生理的・脳科学的)の行動を予測しアプローチすることで、子どもの遊びは深くなる。

遊ばない悩み。言うことを聞かないで騒ぐ。かんしゃく等の悩みは、子どもの出す欲求に対してのアプローチのタイミングや量が合っていないことが原因の一つとして考えられるのです。

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