離乳食開始サイン~子どもの発達に合わせた食事内容と進め方~
◇子どもの発達に合わせた食事内容と進め方
離乳食の進め方・与え方
離乳開始のサイン
離乳食を開始するときの目安として考えられる条件は下記のようにいろいろありますが、子どもの全体像から総合的に判断して始めます
・首すわりができている
・発育が順調で便性状、便回数、体調もよい
・1日の生活リズム(眠り、目覚め、授乳時間)が規則的になり夜中の授乳がない
・野菜スープ、果汁をスプーンから上手に飲める
・舌の押し出し反射が少なくなる(原子反射が消えないうちに始めても処理できない)
・食欲がある(空腹のサイン)
1日の平均哺乳量が1リットル前後
大人が食べる様子をみてほしそうな仕草をする
スプーンを近づけると自分から唇を開く
・遊びのなかの姿として、指しゃぶり、タオルなめ(シーツなめ)、玩具なめなどが頻繁にみられる
離乳食を始めたら
・便性状と便回数を確認しながら、大体決まった授乳の時間に毎日与えるようにする。
・1日1回1さじからスタートする。
・味付けは薄く
・新しい材料、新しい料理法は一つずつ入れていく
・材料はできるだけ安全で新鮮なもの、旬ものを使う
・バランスのとれた食事内容にする
・食物アレルギーに注意し、特に牛乳、卵、大豆、油は慎重に扱う。
・発育の標準や進め方の基準にとらわれすぎない。
離乳準備期のころ
【進め方】
・スプーンは子どもの口に合わせて、大きさ、形を選びます
・哺乳ビンではなくスプーンで与えます
・4か月前後から始め、野菜スープに慣れたら果汁を始めます。
・野菜スープは、午前または午後の1回食を始める予定の授乳時刻に、乳汁(母乳またはミルク)の前に与えます。適温に気を付けます。
・果汁は授乳期間ではなく、哺乳量にさしつかえないように、授乳と授乳の間に与えます。
【与え方】
最も大切なことは嚥下しやすい角度です。それには、首すわりができていることが第一条件となります。抱かれて座り、乳児の口が開き舌が出たときに、できるだけ床と並行な角度にします。取り込んだ食物が、のどの奥に行くこもとなく、口の外へこぼれることも少なくすみます。
始めてのスプーンは、乳首の柔らかさと違い異物としての抵抗感ができるだけ少ないなめらかな先の鋭角のもので、フラットの方がよいでしょう。
上唇の粘膜で1口量を知っていくと言われています。下唇に乗せ、上唇でチュウチュウ吸うようにスプーンを口の中に入れないようにします。
【進め方】
・1日1回の食事を野菜スープを与えた時間に入れていきます。
・食物形態を半流動食→すり潰し食にします。粒のないなめらかなポタージュ状のものを作ります。
・1品1品の食べ物の味や匂いを知らせていく時期です。素材の味を大切にし、調味料を使わないで作ります。
・6カ月ごろより、たんぱく質のものを魚→豆腐の順に入れていきます。
・液体以外の固形物が入ってきます。スプーンは食べ物を口唇で取り込みやすい深さのない平らなものを選びます。
・実なしスープはおかゆなどの固形物をゆるめたり、個人差を配慮するために多めに用意します。