【0歳児:悩み】一日中泣いていて、どう泣きやませればいいかわかりません。
一日中泣いていて、どう泣きやませればいいかわかりません。
- 行動の意味
泣くのには意味があり、自分を知ってもらうための手立てです。
乳児期は自分では何もできないので言葉を獲得するまでは、泣くことで自分の思いを伝えています。大人は泣き声に込められたサインの意味を読み取り、丁寧なふれあいを重ねていくことが大切です。
泣く=大人を困らせていると捉えてしまいがちですが、発達とともに泣き方や泣く意味も変化していきます。
- 新生児のころ
おむつがぬれている、おなかがすいた、など生理的欲求が理由でよく泣きます。
2.2~3か月ごろ
泣くことで誰かが来てくれることがわかるようになります。泣いてもだれもかまってくれないと怒 ったように泣きます。夕方になると理由もなく泣く<夕暮れ泣き>が見られるのもこの頃です。
ちなみに、この頃までは涙腺が機能していないので泣いても涙を流しませんが、泣いているのだろう、ということを理解しましょう。
3.4~5か月ごろ
泣き方に表情が出てきます。眠いときはぐずり泣き、おなかがすいたときは怒ったように泣き、抱っこしてほしいときは甘え泣きもあります。泣く回数は減っていきます。
4.6か月以降
今までとは違った意味の泣きが見られるようになります。思うように前進できなかったり、モノがうまく掴めなかったり、自分でやりたいことが思うようにできずに泣きます。
これは赤ちゃん自身の葛藤であり、大人を呼ぶための泣きとは違います。
5.10か月以降
徐々に感情が発達し、自分の思いをわかってもらえなくて、怒って泣きます。悔しくて泣いたりすることもあります。
- 対応法
赤ちゃんの訴えを大人が言葉にしてあげましょう。
赤ちゃんが泣いていると、大人はどうしても<泣き止ませなければならない>と考えてしまいます。しかし、子どもは大人を困らせようとして泣いているわけではありません。まずは、「なんで泣いているの」「おむつがぬれているのかな~?」と問いかけます。もちろんこの時期は言葉では答えてくれませんが、我が事のように理解しようとし、実感してくれる大人がいることで、子どもはもっと伝えたいと思うようになり、豊かな感情表現が育ちます。
この頃の“夕暮れ泣き”は泣く原因がわからないので不安になりませうが、いっときのことなので、あまり深刻に考えず、知恵がついてきた証拠と、軽い気持ちで受け止めるようにしましょう。
泣いたらおなかを優しくトントンしたり、抱っこして声かけたり、部屋の中を歩いたりなどと、泣き止む対処を見つけられるといいです。
6か月以降の、葛藤による泣きが見えたら「お母さんの姿が見えなって悲しかったんだね」「ハイハイで進めなくて悔しかったんだね」など、気持ちを言葉にしつつ、達成感を味わえるように援助します。
思い通りにいかない現実とのズレへの働きかけを支えてくれる大人に対し、赤ちゃんは特別な思いを感じ、大人とのかかわりのなかで心のばねが生まれます。言葉はなくても人は分かり合える、ということを赤ちゃんは教えてくれます。泣きをシャットアウトしてはいけません。
泣きは人と人を結び付けるコミュニケーションなのです。