子どもの自発性を育む【自発性はなぜ必要か】

自発性はなぜ必要か

子どもは本来自発的な存在です。赤ちゃんの表情を見てください。目を輝かせて、あっちこっちと眺めえ、何でもかんでも手を出そうとしているでしょう。あれは何だろう、なめようと好奇心でいっぱいです。

2歳ごろになると「あれは何?」「これは何?」と物の名前を教えてほしがるでしょう。新しいものを見つけると、触ってみて、ひっくり返して見て、のぞいてみて、物のしくみを知ろうとするのです。

3歳を過ぎると「なんで?」「どうして?」と聞かれることが多くなるでしょう。そして大人のすることと同じことをしたがるでしょう。

このような自発性があるから、子どもはたくさんのことを学んでいけるのです。子どもの自発性に合わせて、大人がこたえてあげるなら、子どもはたくさんのことを最もよく吸収できる丁度いいときに学んでいくことができます。

自発性をもつことの重要性

自発性がなければ、何かを頑張って達成することも難しくなるでしょう。自分で面白いことを見つけ、やりたいと思って自分でやり始めたからこそ、頑張って成し遂げたいと思えるのです。極端な場合は、自分の欲求が分からなくなることさえあります。欲求がわく前に与えられてしまうと、欲求をもつことができません。

お腹がすいていないうちから次々と食事を与えられ、空腹を知らなければ空っぽだったお腹が満たされる喜びを知ることもできないでしょう。何事もこれと同じで、本人の好奇心がまだ目覚めていないうちから、なにかを学ばせようとするなら本来の好奇心は奪われてしまいます。

自発性とは、何かを学ぼうとする原動力であり、生きる原動力でもあるのです。

また、自発性とは選択する力と言い換えることができます。人生には、進路、就職、結婚、その他大きな選択をしなければならないときがきます。その時、責任をもって自分の人生を選んでいけるようになるには、この時期、自発性を身につけ、選択する練習を積んでおかなければならないのです。

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